結婚式のスピーチを頼まれたら、とても光栄であると同時にプレッシャーでもありますよね。
披露宴の中でとても大切な役割をになう結婚式のスピーチ、いくつかのコツさえ押さえておけば新郎新婦さまにも喜ばれ、ゲストの心にも残るものになります。逆に、いくらスピーチに慣れている方でもポイントを外していると残念なスピーチに…
たくさんの結婚式を見てきた経験から、【残念】な結婚式のスピーチの特徴と、【心に残る】スピーチにするたった5つのコツを国語の教員免許も持つ元ウェディングプランナーが解説します!

ウェディングプランナーは見た!残念な結婚式のスピーチ

ウェディングプランナーという職業柄、結婚式で目にしたスピーチは数知れず。まずはその中でも、実際に私が目撃した!残念スピーチの特徴をお伝えします。

主賓・乾杯の挨拶編

まずは主賓・乾杯の残念スピーチ。話したいことをそのまま話すだけは危険!

話が長い

実はこれが最も残念な例と言っても過言ではありません。いくら良い話を盛り込んでも5分を超えるスピーチは結婚式では長すぎます。短く感じられるかもしれませんが、3・4分までで上手くまとめるのがマナーです。なぜなら、主賓の挨拶は一般的に、新郎新婦の入場→二人の紹介(→場合によっては新郎のウェルカムスピーチや二人の紹介ビデオ)の後に行われますが、挙式から参列しているゲストにとっては「そろそろお食事」と思っているタイミングです。座って食事を待っている時間というのは、普通より人は長く感じるものなのです。乾杯の挨拶はなおさら、注がれたシャンパンの泡が消えていくのを見ながら聞く長い話はなかなか心に届くものではありません。

会社の自慢話が多い

よく聞かれるのが、「ご紹介に預かりました〇〇会社の〇〇と申します」の後に続く「わが社は創業以来お陰様で業績も・・・」から続く会社の自慢(と受け取られかねない)話。もちろん、新郎さまもしくは花嫁さまがどれだけ立派な会社に勤めているかということを伝えたいという気持ちは分かるのですが、この話がメインになってしまうとゲストも白けてしまい兼ねません。

将来の子供の話題、妻・夫のあり方についての持論

一言でスピーチを台無しにしかねないのが「これからたくさん子どもを作って・・・」や「妻はしっかり家庭を守って」などの子どもや夫婦の役割についてのはなむけの言葉。今の時代、子どもを持たない選択をする夫婦、欲しいと思っていても出来ずに苦しんでいる人、結婚しても働きたい女性、家事・育児に専念する男性など、生き方や状況は様々です。良かれと思って言った一言が新郎新婦だけでなく、参列者の気を悪くさせたりすることがありえます。よっぽどの理由が無い限り、スピーチでは自分の価値観を押し付けるような話題は要注意です。

友人のスピーチ編

くだけすぎず固すぎずのバランスが難しい友人スピーチ。そのバランスを一歩間違うと大変なことに…。

笑いを取ることを考えすぎて暴露話をしたり下品な印象を残してしまう

幸せで楽しい結婚式ですから、ゲストが和やかになるような楽しい話題は好まれます。
ただし、特に新郎さまの友人スピーチで多い失敗例は、過去の恋愛を思わせる発言やマナー違反スレスレの新郎新婦の「武勇伝」を披露してしまうこと。仲間うちでは盛り上がる話でも、本当にお相手のご両親や親戚の方が聞いても大丈夫な話かよくよく考えて、とっておきの話でもギリギリの線はいかないようにしましょう。新郎新婦のことではなく自分の話だったとしても、「〇〇さんのお友達はこういう方なのね・・・」と不安にさせるような内容はNGです。

思い出話に終始してしまう

 【残念】な結婚式スピーチを【心に残る】に変える5つのコツ(主賓/友人/上司/乾杯) で紹介している画像

引用:https://www.shutterstock.com

これは花嫁さまの友人スピーチで多いケースですが、花嫁さまとの楽しかった日々を思い出して、「あの時はどこへ行った」、「あの時は何をした」など、二人の思い出話で終わってしまうケースです。これは誰かを不快にさせる内容では全くありませんが、少々退屈な印象を残してしまいます。
また、同世代ばかりの2次会などなら構わないかもしれませんが、親世代、おじいさんおばあさん世代も参列している披露宴だと、あまりに海外旅行や華やかなエピソードが多すぎると「独身時代は随分派手な生活をしてきた花嫁さま(新郎さま)なのね」と思われかねず、新郎新婦さまも内心ヒヤヒヤしている場合があります。

【決定版】感動の結婚式友人スピーチにするたった5つのPoint♡

心に残るスピーチにするたった5つのコツ

ここからは、これさえ押さえておけば心に残る結婚式のスピーチ間違いナシの5つのコツをお伝えします。

1 話の中心は新郎さまもしくは花嫁さまを褒める内容にする

「結婚式ならでは」の「心に残るスピーチ」のコツは、いかに新郎新婦さまの人柄の良さを伝えられる内容であるかということに尽きます。なぜなら、結婚式がおひらきになった後の新郎新婦さま、ご両親、ゲストが「今日の結婚式は本当に良かった」としみじみ語るとき、一番よく聞かれるのは「(新郎新婦さまが)こんなに周りの方から愛されて大切に思われていることがよく分かった」という感想です。その大きな役割を担っているのはやはり主賓や上司、友人のスピーチです。

スピーチを頼まれたらまず、自分が知る新郎さまもしくは花嫁さまの「一番の良さ」は何だろうというところから考え始めてみてください。それを1つか2つに絞り、会社の話も、思い出話も、笑える話も全てその「良さ」を語ることに集約される材料であれば最高です。

2 「美人」「成績優秀」を褒める場合は+αで内面の良さも語る

もし新郎新婦さまの一番の「良さ」が「美人」や「成績優秀」だと思った場合、できれば+αで内面の良さも付け加えてください。「美人」「成績優秀」と褒められて嫌な気持ちになる人はいないと思いますが、それに終始すると他に褒めるところが無かったのかな・・と少々物足りなく思われる可能性大です。
「昔から誰もが振り向くような美人でしたが、本当に誰に対しても態度が変わらず親切で・・・」や「成績優秀で目立っていましたが、いつもコツコツ努力している姿を見て・・・」など皆が見て分かるような良さだけでなく、自分だから知っている内面の良さを語ると皆に喜ばれ心に残るスピーチになります。

3 お相手についても一言褒める言葉を入れる

結婚式に参列する時、お相手の方とは初対面という場合も多いと思います。その場合、新郎または花嫁さまの話に終始してしまう場合が多いですが、一言お相手の方への褒め言葉を入れると印象がグッと良くなります。「今日初めてお目にかかりましたが、愛らしい笑顔が素敵な方で〇〇君は本当に幸せ者だと思いました」「お会いするのは初めてですが、いつも〇〇さんから優しくて尊敬できる方とお聞きしていました」などの一言で、お相手の方や相手方のご両親やゲストもほっこりします。

4 一度は文章に書き起こしてみて、「新郎新婦の良さ」を語る上で必要ない部分は削る

結婚式のスピーチにおいて「話が長い」ことがとても残念な条件であることは最初に書いた通りです。残念ながら有名人か何かでも無い限り、この場ではあなた自身のことについてゲストはあまり興味がありません。短い時間で心に残るスピーチにする為には、スピーチに慣れている方でもできれば一度下書きをし、800文字〜1200文字程度(3〜4分程度)までにおさめることをおすすめします。
短いスピーチほど難しいものですので、まずは言いたいことをざっと書いてみてから文字数が多ければ客観的な目で「新郎新婦の良さ」とは関係の無い部分から削ってみてください。
もちろんスピーチする時には、そのまま読むよりできれば新郎新婦さまやゲストを見ながら話す方がベターです。

5 教訓、アドバイスは必須だと思わない

 【残念】な結婚式スピーチを【心に残る】に変える5つのコツ(主賓/友人/上司/乾杯) で紹介している画像

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「心に残る」結婚式のスピーチという観点では、結婚生活が上手くいくための教訓や夫婦円満のためのアドバイスは必須ではありません。もし何か言わなければいけないと思ってスピーチの例文などから美談を探すくらいなら、新郎新婦さまの良いところを語った上で「〇〇さんなら間違いなく素晴らしい家庭を築かれることと思います。どうぞお幸せに」とシンプルに締めくくる方がスマートです。

押さえておきたい最低限のマナー

結婚式ならではのマナーにはいくつか特殊なものもありますが、それを気にしすぎてガチガチになってしまうよりは上の5つのポイントを意識して話す方が伝わるスピーチになると思います。
とは言え、大勢の前で恥をかいたり、常識が無い人とは思われたくありませんよね。最低限のマナーは知っておいて損はありません。

主賓の挨拶は新郎新婦に「お座りください」の一言を

主賓のご挨拶の際、新郎新婦さまは起立していることがほとんどですので、自己紹介の後などに「どうぞお座りください」の一言を入れましょう。

忌み言葉、重ね言葉に気をつける

結婚式ならではのマナーですが、「別れ」を連想させる忌み言葉や「今後一度きりの結婚」にふさわしくない重ね言葉はタブーとされています。
もちろん「お二人がもし別れたら・・・」などと不吉なことを言う人はいないと思いますが、うっかりと言葉の中に入ってしまわないように気をつけて、別の言葉に置き換えましょう。
忌み言葉・・・「別れる」「切れる」「終わる」「消える」「亡くなる」など
重ね言葉・・・「重ねがさね」「度々」「しばしば」など

敬語を正しく使う

スピーチでついしてしまいがちな誤りは、丁寧に言おうとして「私のおはなしはこの位にして・・」など自分のことに対して「お」「ご」を付けてしまうことです。

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尊敬語と謙譲語の使い方に少々不安のある方は一度確認しておく方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
「感動して泣かせる」スピーチや「大爆笑を取る」スピーチをはじめから狙うのはなかなか難しいかもしれません。でもお伝えした5つのコツを押さえておけば、新郎新婦さまから「やっぱりこの方にお願いして良かった」と喜ばれゲストの心も温かくなるような【心に残る】スピーチになること間違いありません!
「いかに主役の良さを伝えてあげられるか」という「結婚式ならでは」のスピーチのポイントを守ってスピーチを考え始めてくださいね。

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