ここ数年、日本の伝統的なスタイルである和婚の人気は上がるばかり。その一方で、十二単を着た花嫁さまはあまり見かけないと思いませんか?
皇族のイメージが強い十二単ですが、実は誰でもこの十二単を着て結婚式を挙げることが出来るのです!
今回 Wedding Tipsではこの十二単の結婚式にフォーカスして、その魅力を存分にお伝えします!
目次
そもそも十二単とは?
十二単の歴史
十二単とは平安時代中期に生まれた女房装束。貴族である身分の高い女性だけが着用を許されていました。また十二単は公の場での晴れの衣装とされていましたので、着用の場も限られており常用していたわけではありません。着物の原型が奈良時代に生まれ、現在により近い形が十二単ということで、十二単は着物の原点と言えます。
現代でも皇族の婚礼衣として着られる十二単
十二単は、成人女性の正装です。宮中などの公の場所で晴れの装いとして着用されました。〔中略〕現在では御即位の大礼の儀、皇族妃の御成婚の儀に用いられます。
http://www.wagokoro.com/contents/12hitoe.html
平安時代に成人女性の正装として生まれ、現在でも皇族の婚礼衣装として用いられている十二単。写真は皇后美智子さまのご成婚のときのもの。美智子さまの上品さがより一層際立ち、モノクロ写真ですが皇后さまの気品がよく伝わってきますね。
十二単って本当に12枚?着付けの順番は?
十二単とは通称であり、正式には五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)と呼ばれます。
あの重厚さから本当に12枚着ていると言われても納得ですが、実は12枚着ているわけではないのです。
着付けの順番は、
1.小袖(こそで)→ 2.長袴(ながばかま)→ 3.単衣(ひとえぎぬ)→ 4.五衣(いつつぎぬ)→ 5.打衣(うちぎぬ)→ 6.表着(うわぎ)→ 7.唐衣(唐衣)→ 8.裳(も)
となります。
4.の袿(うちき)の部分は、五衣(いつつぎぬ)とあるように5枚着るように思われますが、一揃いのものです。実際には襟や袖、裾を複数枚に重ねたように見せる、いわゆる比翼仕立てとなっています。
十二単の正式名称である「五衣唐衣裳」とは、4.五衣(いつつぎぬ)7.唐衣(からぎぬ)8.裳(も)のことだったんですね。
実は重ねの色にも意味があり、襲色目(かさねいろめ)とも呼ばれる季節感を表したその組み合わせは数えられないほど。袖から覗くグラデーションがオシャレとされていたそうで、日本人の雅なセンスが感じられます。
重さはどのくらい?
これだけ豪華な着物であれば相当重そう・・・
答えはそのとおり、重いです。
平安時代の十二単は10kg前後だったといわれていますが、現在の十二単はだいたい20kgほどとも!
その差は布地の重さにあるようで、当時は糸もずっと細く、その糸で織られた布も今より薄かったのです。
ウェディングドレスや白無垢が5kg程度ですから、やはり重いですよね。
ただ白無垢や色打掛と違い、締め付けが少ない着付けのため、十二単の方が楽だったという花嫁さまもいます。
特別な1日のことですから、この重みを経験するのも悪くないですよね。
こんなにあるの?色の組み合わせが最大の魅力!十二単コレクション
色重ねで魅せる!十二単のいろいろ
こちらはパリのショーで十二単が紹介されたときのもの。スタンディングオベーションの称賛を受けたそうです。
バックスタイルもこんなにドラマティック!裳(も)がまるでウェディングベールのようですね。
全体の色のバリエーションもさまざま
十二単での白無垢
伝統的なおすべらかしに真っ白な十二単がとても印象的。
こちらはふぞろいなおかっぱとあわせた現代風のアレンジ。平安時代をイメージした白無垢ということで正式には十二単ではありませんが、とても個性的で素敵!
十二単は重過ぎるけど、あの荘厳な雰囲気を味わいたい!
こちらはいわゆる色打掛ですが、襟元と袖口が豪華に仕立てられており、十二単の雰囲気が味わえる一着。八重重ねというもので、十二単を現代風にしたものです。
そうだったのか!テレビで見かけたあの衣装も十二単
女優の武井咲さんも、大河ドラマ「平清盛」で十二単を着用していました。
auのCMでおなじみ、有村架純さんが着用しているものも十二単です。
かぐや姫がモチーフということで、髪形は現代風ですが、この豪華さはさすが十二単といったところ!
十二単に合わせるヘアスタイル
大垂髪(おすべらかし)
十二単のときの代表的なヘアスタイルであるおすべらかし。正式な十二単の髪形ですので、かっちりとしてまさに特別な日の印象が強まりますね。
垂髪(すべらかし)
おすべらかしは、このすべらかしから変化したもの。お姫様のような雰囲気がかわいらしいですね。
洋髪でもOK?
最近では和装に洋髪というスタイルがとても多くなってきています。十二単でもこのように生花をあしらった洋髪がとても似合いますね。
十二単のときの新郎の衣装は?
「十二単」はだれでもピンときますが、ではその隣の新郎はどんな衣装を着ればよいのでしょうか?
束帯(そくたい)と呼ばれる衣装になります
十二単とセットとなる新郎の装束は束帯(そくたい)と呼ばれるものになります。幾重にも重ねられた布を「帯で束ねる」ことから束帯という名になりました。
バックスタイルはこのような感じです。
新郎は束帯以外は着られない?
あまり一般的ではありませんが、こちらの新郎さまは紋付袴を着用されています。
束帯に抵抗がある新郎さまでしたら、紋付袴を提案するのもひとつの手かもしれません。
十二単ならではのテーマウェディングのススメ
気分はお雛様 “ひな祭りウェディング”
十二単といえば、実はお雛様が着ているあの衣装!季節があえば是非取り入れてほしいのが「ひな祭りウェディング」
ひな祭りというテーマの中で、十二単を着た花嫁さまはまさにお雛様そのもの。その日の主役として十二単はピッタリの装いですね。
人とは違った和婚、それが十二単での結婚式
究極の着物ともいえる「十二単」。その荘厳な美しさには新郎をはじめゲストもみなウットリすること間違いなし。誰も見たことのない平安時代のプリンセススタイルで、あなただけの特別な1日を演出してみてはいかが?
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