結婚式でゲストにお渡しする引き出物は、マナーを間違ってしまうとその後のお付き合いにも影響しかねません。
そこで気になるのが、「いったい、みんなはいくら位の引き出物を用意しているの?」という引き出物の相場。
今回は、おもてなしのひとつでもある引き出物について、その相場と引き出物の金額を決める上での注意点を元ウェディングプランナーがご紹介します!
先輩カップルのデータから見る【引き出物の相場と地域性】
結婚式に掛ける費用や、招待されたゲストが用意する御祝儀の金額は、地域に大きな差があります。つまり、御祝儀に違いがあるということは、そのお返しでもある引き出物に掛ける費用にも大きな差があるということ。
以下は、ゼクシィが実施している「トレンド調査2016」でわかった地域別に見る引き出物の相場です。
北海道 | 3,200円 |
青森・秋田・岩手 | 5,000円 |
宮城・山形 | 4,800円 |
福島 | 5,100円 |
茨城・栃木・群馬 | 4,900円 |
首都圏 | 5,100円 |
新潟 | 6,900円 |
長野・山梨 | 5,500円 |
富山・石川・福井 | 10,700円 |
静岡 | 5,500円 |
東海 | 6,900円 |
関西 | 5,000円 |
岡山・広島・山口・鳥取・島根 | 6,100円 |
四国 | 5,900円 |
九州 | 4,300円 |
※引き出物全国平均額:5,100円
地域差の大きい「引き出物の相場」
先輩カップルのデータをご覧いただいてわかるように、引き出物に掛ける費用には、大きく地域差があることがわかります。
北海道の結婚式は、今も会費制で行われることが多く、御祝儀を頂かないこともあるということで、引き出物に掛ける費用は極端に少なくなっています。
一方、北陸地方では引き出物の相場が10,000円を超える地方も。
この結果から、どれだけ引き出物に掛ける相場が地域によって違っているのかがわかりますね。
引き出物の金額を決める基準も地域差がある
引き出物に掛ける相場の地域差は、頂く御祝儀にも差があると考えられます。
そして、もう1つの考え方として「いただいた御祝儀からいくら分を引き出物代とするのか…」という考え方の基準も、地域によって異なります。
多いのは「頂いた御祝儀から半分を【料理】【引き出物】【引き菓子】の費用に充てる」という「半返し」という考え方。
しかし、これも地域や親族間によって「半分とは言わず、いただいた分全てをお返しする」「気持ち程度で良い」など異なった考え方があります。
私が以前担当させていただいた地方出身のお客様に、関西の「半返し」の風習をご紹介したところ、新婦様のご実家の方では「全返し」という習慣があるとかで、引き出物1品に掛ける費用も、品数も稀に見る多さで驚いたことがあります。
このように一般的な引き出物の相場は一応はあるものの、住んでいる地域や自分たちの出身地によって「相場」と言われる金額は大きく異なります。
そこでこの後は、その引き出物の金額を決める上で気を付けておくべきポイントをご紹介しますね。
引き出物を決めるときに気を付けておくべき3つのポイント
いくら結婚式が大成功に終わったとしても、家に帰って開けてみた引き出物がマナーにそぐわないものであれば、結婚式の印象も一気に悪くなってしまいます…。
そうならないためにも、引き出物選びには慎重になっておきたいものです。
ここでは、引き出物を決めるときに気を付けておきたい3つのポイントをご紹介します。
引き出物を決めるときのポイント1・地域差だけではない引き出物の「親族間の相場」
引き出物は前述の通り、相場に地域性があります。そしてもう1つ気を付けておきたいことは「親族間での相場」です。
親族間では、きっとそれまでも幾度となく結婚式がありましたよね。その間では、おおよその「引き出物はこの位の金額」という相場のようなものが存在します。地域性も意識しておきたいところですが、合わせてこの親族間の相場も忘れてはいけないチェックポイント。
引き出物は新郎新婦からという意味ではなく、「両家からゲストへ」という意味合いがあります。つまり、引き出物を相場以下のもので選んでしまった場合には、親の顔に泥を塗ってしまうことにもなりまねません。
だから、引き出物の金額を決めるときには、これまでの先輩カップルの地域相場を見るだけではなく、親に「今まで親戚の結婚式では引き出物はどのくらいだった?」と必ず確認をしておきましょう。
引き出物を決めるときのポイント2・「贈り分け」でゲストに見合った引き出物をチョイス
前述の通り、引き出物は御祝儀のお返しという意味合い。だから頂く御祝儀に見合った引き出物を選ばなくてはいけません。
ゲストは御祝儀にいくら包むのかを、新郎新婦との間柄、また夫婦や家族で出席するなど出席人数の違いに合わせて決めています。
そのため引き出物も「頂くであろう御祝儀に合わせたお返しをするべき」という考え方が一般的です。
先輩カップルのデータからも88%のカップルが贈り分けをしたと答えています。
ちなみに、贈り分けしたパターン数は「3パータン」と答えたカップルが39%で最も高く、「2パターン」が22%、「4パターン」が14%という結果でした。
この内訳としては、親族や友人などの間柄で分けたり、性別や年齢によって分けたりもしているようです。
そこで、引き出物を贈り分けするときの注意点をご紹介します。
贈り分けの種類は結婚式場によって制限されている場合がある
贈り分けが主流になりつつある昨今、パターンが多くなると細心の注意を払っていても、あってはいけませんがどうしても結婚式場側のセットミスなんてことも有り得てしまいます。
その懸念もあることから、結婚式場の中には贈り分けのパターン数に制限を掛けている式場もあります。
もし贈り分けを考えているのであれば、何種類くらいまで対応してくれるのか担当プランナーに確認してみましょう。
贈り分けの内容がゲストに分からないように配慮する
多くの結婚式場では、1つの結婚式では同じサイズの引き出物袋を使用しています。ですが、袋をぱっと見てとっても大きな引き出物が入っている人と、そうでない人がいるとしたら…ゲストはあまり良い印象を持たれないかもしれません。
引き出物の贈り分けをするときには、出来るだけサイズ感は同じ、もしくはカタログギフトなど一見同じサイズのものであれば、カタログギフトのランクを変えるなど配慮しておきましょう。
引き出物を決めるときのポイント3・両家それぞれで考える「引き出物の相場」が違った時の対処法
これまでもご紹介した通り、引き出物は地域や親族間で相場が違っています。そのため、新郎新婦両家それぞれが考える引き出物の相場が違っていることも少なくありません。
この場合の対処法は、無理に両家で合わせる必要はなく、ここでこそ贈り分けをして対処しましょう。
両家が思う引き出物の相場は「しきたり」でもあります。
このしきたりを相手側の基準に合わせるのはなかなかの至難の業。そして、トラブルにもなりかねません。
もし親が思う引き出物の相場が両家で違った場合には、それぞれの相場にあった引き出物を選んでくださいね。
まとめ
多くの花嫁さまが気にしている「引き出物の相場」についてご紹介しました。
このように、相場といっても地域差やしきたりなど考え方の違いから「引き出物って普通はこのくらいでしょ」という金額はあってないようなもの…。
大切なのは、引き出物を決めるときには2人だけで決めてしまうのではなく、親にも確認しておくこと。
しっかり家族で相談しながら、ゲストに喜んでいただけるような引き出物を選んでくださいね!
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